スティールダーツの大きな大会はほぼヨーロッパで開催され、PDC World Championship(アレクサンドラ・パレス)はこの競技の中心舞台です。ここでは知っておくべきヨーロッパの選手12人を、伝説から現役スターまで、本当に見る価値のある試合とともに紹介します。
Phil Taylor「The Power」:史上最強
世界選手権16回、World Matchplay 16回、World Grand Prix 11回、Premier League 6回。テレビ中継のあるタイトルだけで80以上。1995年から2002年まで世界選手権8連覇という、今も破られない支配力を見せました。2018年の世界選手権決勝が引退試合。
Raymond van Barneveld「Barney」
通算世界タイトル5回(BDO 4回:1998、1999、2003、2005;PDC 1回:2007)。BDOとPDC両方の世界王座を持つ史上3人だけの選手の一人。2024年世界選手権2回戦で16歳の Luke Littler に敗退。Littler が子どもの頃から憧れていた選手に、まさに世代交代を実感させる一戦。
Michael van Gerwen「Mighty Mike」
世界王者3回(2014、2017、2019)、Premier League 史上最多7回優勝。テレビ中継史上最高の3ダーツ平均123.40は、2016年 Premier League(アバディーン)の Michael Smith 戦で記録。2014〜2019年は圧倒的な支配力を誇り、今も第一線。
Gary Anderson「The Flying Scotsman」
世界選手権連覇(2015、2016)、連覇に成功した史上3人目の選手。2018年に PDC「トリプルクラウン」(世界選手権+World Matchplay+Premier League)を達成、当時 Taylor と MVG しか成し遂げていませんでした。流れるようなフォームと圧倒的な得点力。
Peter Wright「Snakebite」
世界王者2回(2020、2022)。モヒカンとフェイスペイントが名物ですが、実力は本物。2020年決勝で本命 MVG を7-3で撃破、49歳で悲願の初優勝、王道の下克上ストーリー。2022年は Michael Smith を破り連覇、その決勝で180を24本、世界選手権記録を樹立。
Rob Cross「Voltage」
元電気技師で、プロ転向は2016年。2018年、生涯初出場の世界選手権でいきなり優勝。決勝で16回世界王者の Phil Taylor を7-2で下し、それはテイラー自身の引退試合でもありました。一人の終わりが、もう一人の始まりに。1999年 World Matchplay も優勝。
Gerwyn Price「The Iceman」
元プロラグビー選手(15人制・13人制両方経験)から転向。ウェールズ初の世界王者(2021年、決勝で Gary Anderson を7-3で破る)。ステージでは挑発的ですが、プレッシャー下でのダブルは本物。2021/22シーズンの準々決勝、Michael Smith 戦では、当時の王者としてテレビ中継の九鏢完美局を決めながらも4-5で敗れました。
Michael Smith「Bully Boy」
2023年世界王者、それまで主要決勝8連敗(うち3回は勝利のダーツを外しての敗退)を経てついに突破。2023年決勝の MVG 戦は九鏢完美局で記憶されています。「史上最高の1局」とも呼ばれ、同じ局で MVG 自身も完璧局までダブル1本届かず。試合は Smith が7-4で制しました。
Fallon Sherrock「Queen of the Palace」
PDC世界選手権で初めて勝利した女性選手、しかも同一大会で2勝した最初の選手。2019/20年の世界選手権で Ted Evetts、続いて当時世界ランク11位の Mensur Suljovic を撃破。世界中で話題になり、女性選手がPDCの舞台に立つ道を開いた出来事で、現在のPDC Women's Series にもつながっています。
Luke Humphries「Cool Hand」
2024年世界王者(決勝で当時16歳の Littler を7-4で破る、平均103.67は45レッグ以上の試合で史上最高)。2025年 Premier League 優勝(決勝で Littler を撃破)、Taylor、Anderson、MVG に続き史上4人目の PDC トリプルクラウン達成者に。プレッシャー下でも崩れない冷静さが名前の由来、Price のような感情的なタイプとは対照的。
Luke Littler「The Nuke」
16歳で初出場した2024年世界選手権でいきなり決勝進出(Humphries に敗退)、翌年(2025年)決勝で MVG を7-3で下し、17歳で史上最年少の PDC 世界王者に。年齢に見合わない圧倒的な得点力とメンタル。ここ数年でダーツを若い世代に広めた最大の理由。現役選手を一人だけ知るならこの人。
Jonny Clayton「The Ferret」
40代半ばまで大舞台で結果が出なかった遅咲きの選手、しつこく食らいつくスタイルから「フェレット」の異名。2021年、初出場の Premier League でいきなり優勝。Gerwyn Price とのペアでウェールズ代表として World Cup of Darts を2回制覇(2020、2023)、2020年決勝ではイングランド(Michael Smith / Rob Cross)を3-0で完封。10代のスター Littler とは対照的な、遅咲きの成功物語。
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